当社の営業範囲は金銀箔粉のほか、その取扱商品の性質上多岐にわたっております。
(1)金銀箔粉
文化財関係の資材としてわが国重要文化財の復元改修に使用ざれていることは上述の通りですが、その他、表具、陶磁器、印刷、漆器、電子部材と、その需要は広範囲に及んでおります。
わが国漆器業界では、当社の金銀粉がその必要量の70%以上を賄っております。又、陶磁器業界でも加飾用として使用される金液用の金粉は、広く当社の製品が使用されております。
又、電子業界においても、金、銀、白金の粉末は勿論、特殊合金を使用した粉の製造は、当社の長年に亙る技術の結晶として業界内での注目を集め、需要が増大しております。
(2)美術工芸品としての金銀屏風は、わが国在外大公使館・領事館の備品として過去40年以上にわたって当社が外務省に納入しているほか、世界各国の大公使館領事館への納入も引き受け、現在までその販路は英米仏等世界各国100ケ国以上にのぼっております。
(3)昭和48年3月金地金取引の自由化に伴い、昭和54年12月社団法人日本金地金流通協会が発足するにあたり、同協会登録店として金地金並びに金貨類の販売を開始いたしました。
(4)今後の展開
当社商品の顧客へのサービスを維持発展し、また日本の伝統美術工芸のさらなる国内普及及び海外展開を目指します。
(5)サステナブル&エコロジカルへの貢献
壊れたら捨てる、のではなく日本には「金継ぎ」という「壊れても金継ぎでより美しく修理する」という素晴らしい文化があります。当社の金銀粉は金継ぎに欠かせない材料として長くお使いいただいております。また当社で使用している機材、道具、収納庫(箔箪笥)などは大正時代の物をはじめ、すべて何度も修繕しながら長く使い続けております。