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銀座オフィスギャラリー「合鹿椀展」展示作品のご紹介
平素より浅野商店をご愛顧賜り、誠にありがとうございます。
現在開催中の「合鹿椀(ごうろくわん)展」では、2026年4月15日まで下出祐太郎先生による作品の展示・販売を行っております。
本記事では展示品53作品を、先生ご自身による解説と併せてご紹介させていただきます。
はじめに – 先生より
合鹿椀は、石川県の能登地方旧柳田村で古くから作られ使用されていた大型の飯・汁椀を指します。
日本を代表する芸術思潮の琳派(りんぱ)。絵画と彫刻を美術とするヨーロッパの概念とは異なり、日本では書や絵画や工芸や彫刻の美術や芸術における優劣の考え方はありませんでした。書も絵画も彫刻も漆芸も陶芸も金工も竹工芸も石工芸も茶室も作庭も衣装も料理も菓子もすべて包括している美意識なのでした。
琳派という言葉や概念は比較的新しく、1974年の展覧会から始まったものですので、
琳派の概念の検証から取り組んだものです。
1.『サンダーソニア』(売約済)

『サンダーソニア』は、近年生け花によく使われる洋花です。お花のふんわりとした可憐な表情が好まれています。華道家元池坊次期家元池坊専好氏がスケッチされたサンダーソニアを合鹿椀に蒔絵で描きました。サンダーソニアの花を鮑貝の螺鈿・鶉の卵殻・金の高蒔絵で表現し、蒔絵の持つ天然素材の魅力を加えました。さらにバックには金蒔絵のシルエットを配してリズム感を出しています。
2.『蔦』

『蔦』は、畠山記念館蔵の俵屋宗達下絵、本阿弥光悦書の「四季草花下絵和歌巻」(重文)を典拠としています。宗達下絵の移ろい行く四季の草花の伸びやかな蔦の部分に焦点をあてました。重なる蔦の葉を大きく絶妙のバランスで捉えた「ディティール」のカテゴリで制作しました。俵屋宗達は、江戸時代初期に本阿弥光悦らと共に活躍し、琳派の代表的な作家として知られています
3. 『仲秋』

『仲秋』は、俵屋宗達、尾形光琳、中村芳中、神坂雪佳らに引き継がれていく、平安時代からの伝統的な美意識である四季絵を題材としました。仲秋の満月に満たない月にススキがかかる様を「四季」のカテゴリで制作しました。月にかかったススキの表現をシルエットで抜き、日本的な秋の風情を描きました。
4.『象』

『象』は、養源院蔵の杉戸絵、俵屋宗達筆「白象図」(重文)を典拠としています。当時は目にすることができなかったと考えられる動物を大胆に描いた面白い作品で「奇想」のカテゴリで制作しました。杉板の地に想像の白象が奇抜におおらかに表現されています。俵屋宗達は、江戸時代初期に本阿弥光悦らと共に活躍し、琳派の代表的な作家として知られています。
5.『波濤に千鳥』

『波濤に千鳥』は、出光美術館所蔵の中村芳中筆「扇面貼交屏風」の中の波千鳥図を典拠としています。千鳥をユーモラスな独特な形象に仕立て上げた作品で「アレンジ・形象」のカテゴリで制作しました。波のまにまに群れ遊ぶ千鳥は、波濤の大胆な形状とも相まって実に楽しそうです。中村芳中は、江戸時代後期に大阪を中心に活躍した琳派の代表的な作家で、光琳を慕ったことでも有名です。
6.『金魚玉図』

『金魚玉図』は、細見美術館蔵の神坂雪佳筆「金魚玉図」のユニークな作品を典拠としています。着想の面白い作品で「奇想」のカテゴリで制作しました。夏の風物詩である軒先などに吊るすガラス容器の金魚と、目を合わせてしまったような図で、金魚の表情と朱と金のたらし込みによる表現が絶妙です。神坂雪佳は明治期から活躍した琳派の代表的な作家として知られています。
7.『翔鶴』(売約済)

『翔鶴』は、京都国立博物館蔵の俵屋宗達下絵、本阿弥光悦書の「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」(重文)を典拠としています。宗達下絵の千羽鶴が天に舞う部分に焦点をあてました。千羽鶴を独特のシルエットで捉えた「アレンジ・形象」のカテゴリで制作しました。俵屋宗達は、江戸時代初期に本阿弥光悦らと共に活躍し、琳派の代表的な作家として知られています。
8.『乾山の梅』

『乾山の梅』は、MIHO MUSEUM蔵の尾形乾山作「銹絵染付梅波文蓋物」の素朴で味わい深い作品を典拠としています。その梅文を、琳派の作品に見受けられる連続模様デザインとして配し、同じ梅模様でありながら寸分違わぬ同じ模様ではない「連続模様」のカテゴリで制作しました。尾形乾山は尾形光琳の弟にあたり江戸中期に活躍した琳派の代表的な作家として知られています。
9.『吉野山遠景』

『吉野山遠景』は、福岡市美術館蔵の重文、野々村仁清作「色絵吉野山図茶壷」の作品を典拠としています。春爛漫全山満開の桜に覆われる様を描いた作品です。日本人が持つ四季に対する思いは平安時代より四季絵として盛んに用いられたモチーフです。「四季」のカテゴリで制作しました。野々村仁清は尾形乾山が師事した陶芸家であり、江戸時代中期に京都を中心に活躍した琳派の作家です。
10.『光琳杜若』

『光琳杜若』は、根津美術館蔵の国宝、尾形光琳筆「燕子花図屏風」の作品を典拠としています。伊勢物語の八橋の段をテーマとした作品と考えられますが、花や葉の形象の面白さから「アレンジ・形象」のカテゴリで制作しました。青貝と金の葉や茎独特の形が際立っています。尾形光琳は琳派の代表的な作家として知られています。
11.『レンコン』

『レンコン』は、「非連続模様」のカテゴリで制作しました。このカテゴリにはMOA美術館蔵の尾形乾山作「銹絵染付梅花散文蓋物」の梅や、アメリカのフリア美術館蔵の尾形光琳筆「群鶴図屏風」の鶴の構成があります。蓮根の輪切りの形状の面白さ。ひとつとして同じものがないのは連続模様としながら非連続となる自然の摂理のようにも感じられます。金や銀、金平目粉の研ぎ出し仕様をあしらいました。
12.『蓮根』

『蓮根』は、大阪市立美術館蔵の尾形光琳筆紙本金地着色一幅「燕子花図」の花に肉迫した作品を参考にしています。蓮根の輪切りの形状の面白さ。ひとつとして同じものがないのは自然が生み出したいたずらのようにも見えます。「ディティール」のカテゴリで制作しました。レンコンを金蒔絵として、色漆で彩を添えました。
13.『蕨』

『蕨』は、MOA美術館蔵の本阿弥光悦作とされる「樵夫蒔絵硯箱」(重文)を典拠としています。下足板に蒔絵で描かれた蕨が、春を待ちかねたように奔放ともいえる伸びやかさで描かれており、形の捉え方も面白く独特のシルエットで捉えた「アレンジ・形象」のカテゴリで制作しました。本阿弥光悦は、江戸時代初期に琳派の始祖と捉えられる、琳派の代表的な作家として知られています。
14.『金の光悦垣』

『金の光悦垣』は、京都洛北鷹峯にある光悦寺の庭に作られた竹垣を典拠としています。光悦が考案したとされる割り竹を粗い菱形に組み、上に割り竹をのせゆるやかなカーブを描く竹垣は、庭に雅味をもたらせた独特の発想です。「着想」のカテゴリで制作しました。本阿弥光悦は、江戸時代初期に琳派の始祖と捉えられる、琳派の代表的な作家として知られています。
15.『竹』(売約済)

『竹』は、畠山記念館蔵の俵屋宗達下絵、本阿弥光悦書の「四季草花下絵和歌巻」(重文)を典拠としています。日本人が持つ四季に対する思いは平安時代より四季絵として盛んに用いられたモチーフです。宗達下絵の移ろい行く四季草花の竹は葉を描かずに節の部分のみで捉えた「着想」のカテゴリで制作しました。俵屋宗達は、江戸時代初期に本阿弥光悦らと共に活躍し、琳派の代表的な作家として知られています。
16.『群鶴集い』

『群鶴集い』は、アメリカのフリア美術館蔵の尾形光琳筆「群鶴図屏風」六曲一双の斬新な作品を典拠としています。日本にあれば確実に国宝といわれるすばらしい作品で、左右から歩を進める鶴が連続模様にも見える着想の面白い作品で「非連続模様」のカテゴリで制作しました。『群鶴集い』は、右隻の屏風で群鶴はすべて左を向いています。
17.『いちょう』

『いちょう』は、「非連続模様」のカテゴリで制作しました。このカテゴリにはMOA美術館蔵の尾形乾山作「銹絵染付梅花散文蓋物」の梅や、アメリカのフリア美術館蔵の尾形光琳筆「群鶴図屏風」の鶴の構成があります。絨毯のように散り敷く銀杏の葉の連続模様は、同じ形状にならない非連続模様と見ることができます。金あるいは銀で全体を描き、一葉だけを象徴的に螺鈿あるいは卵殻で表現しました。
18.『風神』

『風神』は、建仁寺蔵の俵屋宗達筆「風神雷神図屏風」(国宝)を典拠としています。奇想とも言うべき着想の面白い作品で「奇想」のカテゴリで制作しました。金箔の地に架空の風神雷神が奇抜におおらかに表現されています。俵屋宗達は、江戸時代初期に本阿弥光悦らと共に活躍し、琳派の代表的な作家として知られています。また、「風神雷神図屏風」は、さまざまな作家たちに模写されています。
19.『雷神』

『雷神』は、建仁寺蔵の俵屋宗達筆「風神雷神図屏風」(国宝)を典拠としています。奇想とも言うべき着想の面白い作品で「奇想」のカテゴリで制作しました。金箔の地に架空の風神雷神が奇抜におおらかに表現されています。俵屋宗達は、江戸時代初期に本阿弥光悦らと共に活躍し、琳派の代表的な作家として知られています。また、「風神雷神図屏風」は、さまざまな作家たちに模写されています。
20.『吉野山』

『吉野山』は、福岡市美術館蔵の重文、野々村仁清作「色絵吉野山図茶壷」の作品を典拠としています。春爛漫全山満開の桜に覆われる様を描いた作品です。日本人が持つ四季に対する思いは平安時代より四季絵として盛んに用いられたモチーフです。「四季」のカテゴリで制作しました。野々村仁清は尾形乾山が師事した陶芸家であり、江戸時代中期に京都を中心に活躍した琳派の作家です。
21.『不二山』

『不二山』は、サンリツ服部美術館蔵の本阿弥光悦作の「楽焼片身変茶碗・銘不二山」(国宝)を典拠としています。黒の楽茶碗の口部分に白い釉薬を施し、不二山の雪渓と見立てたもので、光悦の文化人としての資質の高さをうかがわせる作品です。「着想」のカテゴリで制作しました。雪渓部分には卵殻を蒔き研ぎ出しました。本阿弥光悦は、江戸時代初期に琳派の始祖と捉えられる、琳派の代表的な作家として知られています。
22.『飛行機』

『飛行機』は、「着想」のカテゴリで制作しました。有名なものに建仁寺蔵の俵屋宗達筆「風神雷神図屏風」(国宝)やサンリツ服部美術館蔵の本阿弥光悦作の「楽焼片身変茶碗・銘不二山」(国宝)などがあります。昔の人の発想の斬新さに驚かされます。合鹿椀に描くモチーフがジェット機であっても、はるか及ばない気がします。金の飛行機雲に色漆を配し夢の飛行を続けます。
23.『椿花芯』

『椿花芯』は、畠山記念館蔵の俵屋宗達下絵、本阿弥光悦書の「四季草花下絵和歌巻」(重文)を典拠としています。宗達下絵の移ろい行く四季の草花の特徴を大きく捉えた手法に焦点をあてました。四季の草花の命の秘密に迫ろうと「ディティール」のカテゴリで制作しました。早春に咲く椿の花のこぼれんばかりの花芯を命の象徴として捉え描きました。
24.『扇面に白梅・紅梅図』

『扇面に白梅・紅梅図』は、元・萬野美術館所蔵の中村芳中筆「扇面貼交屏風」の中の白梅・紅梅三面を典拠としています。扇面の梅を自由に独特な形象に仕立て上げた作品で金地と銀地の扇面に梅を配し「扇面」のカテゴリで制作しました。扇面の金と銀の地紙に紅白梅を配しました。中村芳中は、江戸時代後期に大阪を中心に活躍した琳派の代表的な作家で、光琳を慕ったことでも有名です。
25.『白道』

『白道』は、「摂理」のカテゴリで制作しました。多くの琳派の作家が手がけたモチーフに四季折々の花々が咲く、自然の摂理が描かれたものが多くあります。有名なものにMOA美術館蔵の尾形光琳筆「紅白梅図屏風」や東京国立博物館蔵の酒井抱一筆「夏秋草図屏風」などがあります。季節ごとに花が咲き、水が低きに流れています。『白道』は、自然の摂理を思い切って宇宙にまで広げて月がめぐる満ち欠けの道筋に焦点をあてました。
26.『大瓢箪』

『大瓢箪』は、「ディティール」のカテゴリで制作しました。有名なものに畠山記念館蔵の俵屋宗達下絵、本阿弥光悦書の「四季草花下絵和歌巻」(重文)や、大阪市立美術館蔵の、尾形光琳作「燕子花図」などのディティールの作品があります。昔の人の目の付け所が新鮮です。合鹿椀の周囲をめぐる大きな瓢箪をバックに小ぶりの瓢箪を重ねて表現しました。金や、螺鈿、卵殻、鉛などの素材を配しました。
27.『大無病』

『大無病』は、「着想」のカテゴリで制作しました。有名なものに建仁寺蔵の俵屋宗達筆「風神雷神図屏風」(国宝)やサンリツ服部美術館蔵の本阿弥光悦作の「楽焼片身変茶碗・銘不二山」(国宝)などがあります。昔の人の発想の豊かさに驚かされます。合鹿椀に無病息災を願って、瓢箪を六個描きました。お茶道具に好んで用いられるモチーフです。金や、螺鈿、卵殻の瓢箪を配しました。
28.『大杜若』

『大杜若』は、大阪市立美術館蔵の、尾形光琳作「燕子花図」の作品を典拠としています。数ある光琳の杜若の絵の中で花のみに焦点をあてて作品化をしました。「ディティール」のカテゴリで制作しました。杜若の花を螺鈿と鶉の卵殻、葉を金の平蒔絵でリズム感を持って描きました。尾形光琳は琳派の代表的な作家として知られています。
29.『ビックリ千鳥』

『ビックリ千鳥』は、「アレンジ・形状」のカテゴリで制作しました。出光美術館所蔵の中村芳中筆「扇面貼交屏風」の中の波千鳥図を参考にしています。千鳥をユーモラスな独特な形状に仕立て上げた芳中。千鳥の形状そのものにスポットを当て大きく捉えました。千鳥の形状の面白さに螺鈿や卵殻をあしらい、蒔絵材料の素材感を出そうと試みました。中村芳中は、江戸時代後期に大阪を中心に活躍した琳派の代表的な作家で、光琳を慕ったことでも有名です。
30.『扇面に草花図』

『扇面に草花図』は、出光美術館所蔵の中村芳中筆「人物花鳥図扇面貼交屏風」を典拠としています。椿と梅と百合を扇面の中に配しています。植物を自由に独特な形象に仕立て上げた作品で「扇面」のカテゴリで制作しました。扇面の金と銀の地紙に植物を配しました。中村芳中は、江戸時代後期に大阪を中心に活躍した琳派の代表的な作家で、光琳を慕ったことでも有名です。
31.『石垣』

『石垣』は、京都国立博物館蔵の尾形乾山作「色絵石垣文角皿」のカラフルな作品を典拠としています。その石垣を、琳派の作品に見受けられる扇面のデザインとして配し、金やアワビ貝、鶉の卵殻で変化を持たせて「扇面」のカテゴリで制作しました。尾形乾山は尾形光琳の弟にあたり江戸中期に活躍した琳派の代表的な作家として知られています。
32.『梅花芯』

『梅花芯』は、畠山記念館蔵の俵屋宗達下絵、本阿弥光悦書の「四季草花下絵和歌巻」(重文)を典拠としています。宗達下絵の移ろい行く四季の草花の特徴を大きく捉えた手法に焦点をあてました。四季の草花の命の秘密に迫ろうと「ディティール」のカテゴリで制作しました。早春に咲く梅の花の笑顔のようなこぼれんばかりの花芯を命の象徴として捉え描きました。
33.『犬図』

『犬図』は、個人蔵の俵屋宗達作「犬図紙本墨画」を典拠としています。琳派の代表的な表現のたらし込み技法で表現された仔犬が、芽吹いたばかりの春草の野辺を嗅ぎまわっています。巧まざる表情の仔犬のモチーフは後々まで琳派の作家に受け継がれていきます。「愛らしい」のカテゴリで制作しました。俵屋宗達は、江戸時代初期に本阿弥光悦らと共に活躍し、琳派の代表的な作家として知られています。
34.『扇面に業平図』

『扇面に業平図』は、根津美術館蔵の尾形光琳作「扇面業平蒔絵硯箱」の作品を典拠としています。伊勢物語の主人公とされる在原業平を扇面の中に描いた作品で、後に柴田是真が模写し同仕様で制作しています。「王朝文学」のカテゴリで制作しました。尾形光琳は琳派の代表的な作家として知られています。
35.『かたつむり』

『かたつむり』は、千葉市美術館蔵の神坂雪佳の「百々世草(狗児)」の作品を典拠としています。仔犬がカタツムリをじっと見ているかわいらしい作品で「愛らしい」のカテゴリで制作しました。二匹の仔犬の表情に注意を払い、白漆をはじめとする色漆による表現を試みました。神坂雪佳は明治期から活躍した琳派の代表的な作家として知られています。
36.『SPHINX』

『SPHINX』は日本画家森田りえ子氏の画集「オンナマエ」にも収録されている「SPHINX」を蒔絵で表現しました。糸底に向かう曲面へのデザインとして、非常に難しい人体のバランスをくずさないように表現しました。「スフィンクス」と称する女性を金や銀であらわし、髪飾り等を色漆などでカラフルに描いています。表情を左右する「目」には特別にこだわりました。
37.『市松模様』

『市松模様』は、MIHO MUSEUM蔵、尾形乾山作「色絵阿蘭陀写市松文猪口」の作品を典拠としています。現代にも展開されるデザインの伝統的な側面を見るような作品で「連続模様」のカテゴリで制作しました。金と銀のみの配色です。尾形乾山は尾形光琳の弟で陶芸家であり、江戸時代中期に京都を中心に活躍した琳派の代表的な作家です。
38.『扇面に群鶴図』

『扇面に群鶴図』は、フリア美術館蔵の尾形光琳筆「群鶴図屏風」の作品を典拠としています。琳派作品にもよくある伝統的な扇面による空間構成の作品とし群鶴と流水をあしらった「扇面」のカテゴリで制作しました。尾形光琳は、江戸時代中期に京都を中心に活躍した琳派の代表的な作家です。
39.『鶴舞う』

『鶴舞う』は、法政大学能楽研究所・鴻山文庫蔵の江戸初期の実業家、角倉素庵が刊行した俵屋宗達下絵、本阿弥光悦書の「嵯峨本光悦謡本・盛久」を典拠としています。宗達下絵の鶴が自在に舞う様の大らかさに惹かれました。鶴を独特のシルエットで捉えた「アレンジ・形象」のカテゴリで制作しました。俵屋宗達は、江戸時代初期に本阿弥光悦らと共に活躍し、琳派の代表的な作家として知られています。
40.『大扇面』

『大扇面』は、「扇面」のカテゴリで制作しました。代表的なものに出光美術館蔵の中村芳中筆「人物花鳥図扇面貼交屏風」や元・萬野美術館所蔵の「扇面貼交屏風」の作品等が挙げられます。伝統的な扇面による空間構成を大きな扇面自体で構成しました。日本人が惹かれる扇面本体の形状にスポットを当て、大きく配しました。みやびな金と銀の配色で仕上げました。
41.『絵馬・未』

『絵馬・未』は京都にある恵美須神社の名誉宮司中川清氏が描かれた絵馬の「未」を蒔絵で描きました。白漆のほか、さまざまな色漆を使用し、絵馬の雰囲気をこわさないように心がけて制作しました。背面には縁起物である打出の小槌を配しています。打出の小槌を金や銀の蒔絵と色漆で華やかに彩りを添えています。琳派400年の縁起物としての意を込めました。
42.『悠久のささやき』

『悠久のささやき』は、「水」のカテゴリで制作しました。多くの琳派の作家が手がけたモチーフです。有名なものにMOA美術館蔵の尾形光琳筆「紅白梅図屏風」や東京国立博物館蔵の酒井抱一筆「夏秋草図屏風」などがあります。京都迎賓館に所蔵される拙作の飾り台「悠久のささやき」と同仕様のものです。水面の輝きをプラチナの粒で表現しました。
43.『扇ちらし』

『扇ちらし』は、「扇面」のカテゴリで制作しました。代表的なものに出光美術館蔵の中村芳中筆「人物花鳥図扇面貼交屏風」や元・萬野美術館所蔵の「扇面貼交屏風」の作品等が挙げられます。現代においても使用する伝統的な扇子をデザインとして扱い、伝統的なちらし模様として配しました。日の丸扇も改めて象徴的なユニークなデザインと認識しました。蒔絵らしい金と銀の配色で仕上げました。
44.『小春日和』

『小春日和』は、千葉市美術館蔵の中村芳中筆「光琳画譜(仔犬・菊)」を典拠としています。仔犬が重なり合って眠るユーモラスな独特な形象に仕立て上げた作品で「愛らしい」のカテゴリで制作しました。ぽかぽかする秋の日にうたた寝をする仔犬たちかわいらしさ。中村芳中は、江戸時代後期に大阪を中心に活躍した琳派の代表的な作家で、光琳を慕ったことでも有名です。
45.『瑞雲』

『瑞雲』は、「王朝文学」のカテゴリで制作しました。平安朝の貴族、武家社会における儀式やしきたりを儀礼や作法、制度を事例としてまとめた有職故実。衣食住にまつわる装束、衣服、調度品など貴族の生活文化にちりばめられた有職模様。形にならないものを表した王朝文化として有職文様の雲を雅な金と銀で表現しました。
46.『舞楽』

『舞楽』は、醍醐寺蔵の俵屋宗達作「舞楽図屏風」(重文)を典拠としています。源氏物語にも取り上げられたモチーフである宮中の舞楽。金箔地にあざやかな宮中での舞楽が描かれています。翁の舞でしょうか。「王朝文学」のカテゴリで制作しました。俵屋宗達は、江戸時代初期に本阿弥光悦らと共に活躍し、琳派の代表的な作家として知られています。
47.『にらみ龍』

『にらみ龍』は、千葉市美術館蔵の神坂雪佳の「百々世草(龍)」の作品を典拠としています。龍の顔を大きく配した表現に圧倒されます。珠を求めているのでしょうか開いた指には鋭い爪がのぞく独特の表現です。「ディティール」のカテゴリで制作しました。正面を向く龍の真裏に珠を配しました。神坂雪佳は明治期から活躍した琳派の代表的な作家として知られています。
48.『芦に流水』

『芦に流水』は、島根県立美術館所蔵の鈴木其一筆「流水に千鳥図」を典拠としています。細い芦のバックに流れる水。尾形光琳の流水とも酒井抱一のものとも違う繊細な水の表情。「水」のカテゴリで制作しました。鈴木其一は、江戸琳派を開いた酒井抱一の弟子として活躍した琳派の代表的な作家です。
49.『たゆたう』

『たゆたう』は、出光美術館蔵の尾形光琳作「蝦蟇図蒔絵硯箱」の下足板の作品部分を典拠としています。さまざまな水の表情を描いてみせた光琳の作品のひとつです。「水」のカテゴリで制作しました。尾形光琳は、特に琳派を代表する作家として知られています。『たゆたう』は、水の表情の中でもゆったりとした風情で、表現の中に何とでも変化するさまが見て取れます。
50.『富士図』

『富士図』は、大阪歴史博物館所蔵の中村芳中筆「富士図扇」を典拠としています。扇一面に雪渓を強調した富士山を配しています。雄大でいて存在感のある独特な形象に仕立て上げた作品で「着想」のカテゴリで制作しました。金と銀とたらし込み風の漆固めによる表現を試みました。中村芳中は、江戸時代後期に大阪を中心に活躍した琳派の代表的な作家で、光琳を慕ったことでも有名です。
51.『松』

『松』は、千葉市美術館所蔵の中村芳中筆「扇面貼交屏風」の中の松図を典拠としています。松の木をユーモラスな独特な形象に仕立て上げた作品です。日本人が持つ四季に対する思いは平安時代より四季絵として盛んに用いられました。「四季」のカテゴリで制作しました。常緑のめでたい松が実に柔らかい表現です。中村芳中は、江戸時代後期に大阪を中心に活躍した琳派の代表的な作家で、光琳を慕ったことでも有名です。
52.『富士』

『富士』は、清嘉堂文庫美術館所蔵の酒井抱一筆「絵手鑑・富士山図」を典拠としています。江戸人にとって特別な存在の富士山を、群青地に白の富士山とあざやかな赤陽。「着想」のカテゴリで制作しました。祝祭を思わせるような、江戸人が見た富士山を心がけて描きました。酒井抱一は、江戸琳派を開いた人として評価の高い琳派の代表的な作家で、光琳を慕ったことでも有名です。
53.『流水に秋草』
『流水に秋草』は、東京国立博物館所蔵の酒井抱一筆「夏秋草図屏風」を典拠としています。光琳の風神雷神図屏風の裏面にオマージュとして描かれたことは有名です。「四季」のカテゴリで制作しました。葛の葉の風にそよぐ様を損なわないように腐心しました。酒井抱一は、江戸琳派を開いた人として評価の高い琳派の代表的な作家で、光琳を慕ったことでも有名です。
■ 会期
3月15日〜4月15日 13時〜18時
※ 通常はオフィス業務の都合により 平日のみ開催となります。
※ 防犯上の都合により、入口は施錠しております。
ご来場の際はお手数をおかけいたしますが、インターホンにてお知らせくださいますようお願いいたします。
皆さまのご来場を心よりお待ちしております。
東京銀座 株式会社浅野商店 銀座オフィスギャラリー
東京都中央区銀座1-7-5 銀座中央通りビル6F
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